その物件の、
最大収益を設計します。
同じ建物でも、運営の形が変われば収益は大きく変わります。用途地域、取得できる許認可、周辺の需要。これらの条件から収益を組み立て、運営のすべてを引き受けます。ホテル・民泊・マンスリーのいずれも運営主体として手掛けてきた経験が、その判断の裏付けです。
運営してきた業態
ホテル
旅館業法に基づくホテル営業。東京都中央区において41室を運営しています。フロント業務からレベニューマネジメント、清掃・リネンの手配、設備保守まで一貫して担当します。
民泊
住宅宿泊事業法に基づく運営を、複数拠点で手掛けてきました。OTAへの掲載設計、多言語での宿泊者対応、無人チェックインの運用ノウハウは、この時期に蓄積したものです。現在はホテル運営に集約していますが、これらの知見は現在の運営にそのまま活きています。
マンスリー・長期滞在
月単位の滞在需要に対応した運営です。短期宿泊とは料金設計も清掃頻度も異なるため、同じ施設でも運用の組み替えが必要になります。その切り替えを実務として経験しています。
いずれも運営主体として経験しているため、机上の比較ではなく、実際の運営を踏まえた判断をお示しできます。
その建物で、何が成立するか
運営の形は自由に選べるものではありません。まず、条件から絞り込みます。
用途地域と建物用途
その建物で旅館業の許可を取得できるか、住宅宿泊事業にとどまるのか。用途地域と建築確認の内容によって、選択肢は最初から限定されます。ここを誤ると後戻りができません。
取得できる許認可
旅館業の許可、住宅宿泊事業の届出。それぞれ必要な設備要件と手続きが異なります。取得の可否と所要期間を織り込んだうえで、運営開始時期を設計します。
立地が呼ぶ需要
観光か、出張か、長期滞在か。駅からの距離、周辺施設、競合の客室単価。同じ区内でも需要の質は大きく異なり、そこで狙える単価も変わります。
建物の物理的条件
客室数、専有面積、階層構成、水回りの位置。これらは改修で変えられる部分と変えられない部分があります。何にいくらかければ何が可能になるかを見極めます。
収益は、どこで差がつくか
同じ立地、同じ許認可でも、結果は変わります。差がつくのは次の4点です。
設備グレードと単価の関係
客室の広さ、内装、ベッドや空調の仕様。これらが客室単価の水準を規定します。過剰な投資は回収を難しくし、過少な投資は単価を抑え込む。立地と想定客層に見合った水準を設定することが起点になります。
初期投資の配分
限られた予算をどこに配分するか。宿泊者が価値を感じる部分と、そうでない部分があります。投資額の大小ではなく、投じた額が単価と稼働にどう跳ね返るかで判断します。
サービス品質の水準設定
宿泊者の評価は販売価格に反映されます。一方、品質を上げれば人員も経費も増える。どの水準で提供するかは、サービスの問題であると同時に収益構造そのものです。
運営経費の構造
人員配置、清掃頻度、リネンの仕様、システム費用。売上が同じでも、経費構造が違えば手元に残る額は変わります。当社が省人化に取り組んできたのは、ここに最も改善余地があるからです。
需要が消えても、収益は止めない
2020年、国境閉鎖により訪日需要は完全に消失しました。当社の運営施設も例外ではありません。
緊急事態宣言下の最低水準
約6か月での回復水準
訪日客が不在のまま到達
対応
新たな許認可を取得したわけではありません。既存の許認可の範囲内で、想定する滞在期間を短期から中長期へ広げ、それに合わせて料金体系と最低宿泊日数を組み替えました。販売チャネルも訪日客向けOTA中心の構成から、国内需要を拾えるチャネルへ比重を移しています。清掃頻度とリネン交換の運用も、滞在期間に合わせて見直しました。
この経験が意味すること
市況が良い局面で高稼働を出すことは、多くの事業者にできます。差が出るのは需要が崩れたときです。運営会社を評価する際は、平時の実績と同じだけ、有事にどう動いたかを見るべきだと考えます。当社はその局面を実際に経験しています。
小さい施設ほど、運営は難しくなります
客室数が減っても、必要な機能は減りません。ここに小規模施設の構造的な難しさがあります。
売上は減るが、機能は減らない
宿泊者対応、清掃の手配、設備の保守、行政への届出。20室でも80室でも、必要な業務の種類は変わりません。売上規模が小さいほど、1室あたりの固定費負担は重くなります。
大手が受託対象から外す理由
運営会社は本部機能を維持するために一定の売上規模を必要とします。小規模施設ではその固定費を吸収できないため、大手は受託対象から外すことが多い。結果として、小規模施設のオーナー様は委託先を見つけにくい状況にあります。
省人化の効果が最も大きい規模
人件費比率が高くなる小規模施設ほど、省人化による改善幅は大きくなります。当社が鍵の受け渡しやチェックイン業務の削減に取り組んできたのは、この規模を前提としてきたからです。
難しい方を、標準として設計する
当社は東京都中央区の41室のホテルを運営しています。規模の大小にかかわらずご相談を承りますが、運営体制はこの難易度を前提に組み立ててきました。
省人化は、構想ではなく稼働中の仕組みです
以下はいずれも、東京都中央区の41室のホテルで現に運用しているシステム構成です。
予約・料金・在庫の一元管理
クラウド型のPMSにより、予約管理と各OTAとの在庫連携を一元化しています。料金の改定が全チャネルへ即座に反映されるため、需要の変化に対して日次で価格を調整できます。すでにシステムが導入されている物件では、既存の構成を活かした運用も可能です。
スマートロックによる鍵管理
客室の解錠を電子的に管理し、鍵の受け渡し業務をなくしています。清掃スタッフや保守業者の入室権限も時間単位で制御でき、鍵の紛失対応や交換費用が発生しません。
オンラインチェックイン
到着前に本人確認と宿泊者情報の登録を完了させる運用です。フロントでの滞留を減らし、深夜早朝の到着にも人員を張り付けずに対応できます。
多言語対応の体制
英語・中国語等に対応可能なスタッフを配置しています。外国人ゲストの比率が高い都心の施設において、問い合わせ対応の質が稼働率とレビュー評価の両方に影響します。
スマートフォンひとつで解錠。東京都中央区の運営施設で、実際に稼働している仕組みです。
オーナー様に発生する業務は、ありません
人事・給与、法務・契約、経理、IT、ベンダー管理まで当社内で完結する体制を構築しています。スタッフの採用や労務、清掃・リネン業者との調整、システムの契約と保守、行政への各種届出。運営に伴うこれらの業務について、オーナー様にご判断やお手続きをお願いすることはありません。定期的な運営報告と収支の開示をもって、状況をご確認いただく形になります。
当社はスタッフを雇用し、長期にわたって運営を続けることを前提としています。短期的に案件を回すのではなく、施設と雇用の双方を安定させる運営を志向しています。